「飲んでいる薬の名前がわからない。」
「飲んで合わない薬があったなぁ。」
「飲んでとてもよく効いた薬があったけど・・・。」
このように、必要な場面で薬の名前が思い出せず、困った経験はありませんか?
『お薬手帳』について
『お薬手帳』とは、あなたが服用する薬の名前や薬に関わる情報を記録していく手帳で、主に薬局や病院でもらうことができます。お薬手帳には以下の内容を記入していきます。
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あなたの情報
名前、生年月日、血液型、住所、電話番号、緊急連絡先、通院医療機関名、検査値、ジェネリック医薬品使用について希望の有無、苦手な剤形、一包化や粉砕等調剤に関する希望など。
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アレルギー歴・副作用歴
アレルギーを起こす食物・物質等の名前(薬の成分や材料として含まれる可能性がある為)。副作用を起こしたことのある薬の名前とその状況。
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病歴・体質
過去に経験のある疾患名、現在治療中の疾患名、胃腸が弱い・皮膚が弱い・薬が効きやすいといった体質(持病や体質によって服用してはいけない薬や服用に注意を要する薬がある為)。
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服用の記録(処方薬)
医療機関で処方されて服用している薬の名前、量、飲み方、使い方など。保険薬局の場合、窓口に提出すれば処方薬の内容を必ず記入してくれます。
処方内容が変わらない場合も、継続期間の長さや受診日なども重要な情報になる為、手帳は毎回記入してもらいましょう。
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服用の記録(市販薬)、健康食品等
ご自身で購入された市販薬や健康食品(薬と飲み合わせに注意を要する商品もある)の名前についても記入しておきましょう。
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その他
服用後の感想、気になる症状、医師・薬剤師への質問など(次回聞きそびれない為のメモ書きに)。薬局や病院で記入してもらう以外に、自身の情報は何でも自由に書き込んで下さい。
お薬手帳を活用するために、記載内容は正確に(記入された日付も重要)、内容は随時更新しましょう。
お薬手帳の使い方
- 医療機関(病院・医院・歯科・薬局)に行ったら窓口に提出
- 医療機関は手帳の記載内容から、アレルギー歴、副作用歴、他科受診、併用薬の有無などを確認。薬の重複、副作用歴に該当する薬や併用薬との飲み合わせによる副作用を防ぎます。
体調不良時に言葉で説明する煩わしさからも解放されますので、保険証とともにお薬手帳を必ず持参して下さい。初回に限らず、2回目以降も毎回提出して下さい。
- かかりつけ医院から病院へ紹介時、
病院入院時にも持参
- 薬の中には検査前や手術前に休薬を要する薬があります。検査日・手術日の延期を防ぐ為、紹介・入院先病院とかかりつけ医院、かかりつけ薬局との連携をスムーズに行う道具としてお薬手帳は使われています。
- 薬局等で薬を購入する際に提出
- 薬剤師がお薬手帳の記録を確認し、あなたに合った薬を選びます。また、健康食品購入時に的確なアドバイスが受けられます。
- お薬手帳はひとりに1冊
- お薬手帳は全国どこの医療機関でも共通に使用できます(旅行先でも有効です)。
複数の医療機関で薬をもらわれている場合、複数の手帳で個別に情報を管理するのではなく、
1冊の手帳にすべての情報をまとめて記載・管理することで、薬の重複や薬の飲み合わせによる副作用の危険性を回避して、安全で効果的な治療を受けることができます。
- あなたを語る、あなたを守るお薬手帳
- 東日本大震災発生後の混乱の中、早い段階で服薬を再開できたのはお薬手帳を携帯されていた方でした。急な病気、不慮の事故、突然の災害など、緊急時に素早く正確にあなたの情報を伝えてくれるのはお薬手帳です。
お財布、携帯電話、保険証、運転免許証・・・、外出時の携帯品、緊急時・災害時の持出品のリストに『お薬手帳』をお忘れなく。