「ジェネリック医薬品に変えられませんか?」
調剤薬局に処方せんを持っていくと必ずかけられる言葉です。
最近ニュースやTVCMでもよく耳にする「ジェネリック医薬品」って何でしょう?
医療機関で処方される医療用医薬品には新薬(先発医薬品)とジェネリック医薬品(後発医薬品)が
あります。新しい成分・新たな作用をもって、最初に発売される薬を新薬といいます。
新薬の特許期間が終了した後、新薬と同じ成分で同等の効き目・品質・安全性をもって他メーカー
から製造・販売される薬を『ジェネリック医薬品』といいます。
新薬は発売までに長い年月と莫大な研究・開発費を要し、発売後にも有効性や安全性を確認する
ために多くの費用がかかります。
一方、ジェネリック医薬品は新薬の使用実績や情報をもとに効率よく開発・販売されるので、
新薬 よりも低価格で提供されます。
海外におけるジェネリック医薬品の普及率は高く、医療先進国であるアメリカ、カナダ、ドイツ、イギリス
においては60%を越えています。一方、日本での普及率は25%前後で、海外の半分以下です。
日本のような国民皆保険でないアメリカにおいては医療にかかる費用は大変高額で、
「同じ効き目なら安い薬を」という考えが官民レベルで徹底されており、ジェネリック医薬品が
広く普及しています。また、ほぼ完全な医薬分業が代替調剤
(調剤薬局において医師の了承のもと患者さんの希望に応じて使う商品を選択できる制度)
によるジェネリック医薬品の積極的使用を推進しています。
国民皆保険が基本であり、水準の高い治療を少ない負担で受けられる日本において、
これまでジェネリック医薬品が意識的に注目されることはありませんでしたが、
高齢社会となり年々ふくらみ続ける医療費を抑制する為、
国の方針としてジェネリック医薬品の使用が推進されています。
2008年の医療改正において、医師の記載した商品でしか調剤できなかった従来の処方せん様式を
大幅に改め、医師の指示のもと調剤薬局でジェネリック医薬品に変更可能な処方せん様式に変わりました。
今はアメリカと同様に、処方せんを受け取った調剤薬局が窓口となり、
代替調剤や一般名処方(薬を商品名ではなく成分名で記載する処方方法)
からのジェネリック医薬品使用を推進しています。
ジェネリック医薬品について疑問・質問等があればお気軽にかかりつけ薬局へ。